プ幣。
2004/12/01

 
 新札が発行されてから、一ヶ月が過ぎた。流通している紙幣はまだまだ旧札の方が多いが、静かに、しかし確実にその世代交代は進んでいる。

 新札に切り替わったばかりの時期は、経理上のミスが起こりやすいため、紙幣の取り扱いに非常に神経を使う。数え間違いや、勘違いなどの単純ミスをしやすいばかりでなく、馴染みがない紙幣ゆえに、偽札を見逃しやすいというリスクもある。実際、こういう時期は偽札が多く出回る。今しばらく、気を引き締めていかなければ。

 今回の紙幣切り替えについて、一つだけ評価できるのは、紙幣の大きさは旧来サイズを踏襲したと言うことだ。前回の紙幣変更の時は、大きさから何から、全てが変更された。大きさの全然違う紙幣が入り混じった状態で、現金処理をするのは、物凄く大変だったろうと思う。当時の皆さん、ホントお疲れ様でした。

 ところで、新札の一万円と五千円に付いているホログラムって、熱に弱いそうで。
 アイロンがけをすると壊れてしまうそうで。

 日銀は、「お札をアイロンがけするなんて、通常の使用条件を超えています。」とコメントしているが、いや、そんなことはないでしょう。お札には、普通にアイロンかけますよ。

 ポケットに入れたまま洗濯をしてしまった時や、結婚式のご祝儀に包むお金が、しわくちゃのお札しか用意できなかった時や、アイロンがけの洗濯物が少なかったので、ついでに、とか。お札をアイロンがけするなんて、日常の行為だ。

 紙なんかでお札を作るから、アイロンがけが必要になるんだよ。
 そもそも、紙で紙幣を作ることが、時代遅れなのだ。先進国は、紙なんか使わないぞ。

 紙幣先進国と言えば、オーストラリアだ。
 実は、オーストラリアの紙幣製造技術は、世界一と言ってもいいほど、高い水準にある。自国の紙幣製造に留まらず、他国の通貨も造幣している。造幣が国を代表する産業となっているのだ。

 オーストラリアの紙幣は、ちょっと驚きのプラスチック製。これが、なかなかの優れもの。プラスチックの紙幣は、紙の紙幣よりも数倍から数十倍もの耐久性があるし、なんと言っても偽造しにくい。

 それに、プラスチックだから、水濡れOK。
 ポケットに入れたまま洗濯してしまっても全然大丈夫。海で泳ぐときも、水着のポケットに入れたまま泳げる。コーヒーや紅茶をこぼしたって平気。

 今回の日本の新紙幣は、ホログラムや浮かび出る文字など、最新技術がテンコ盛りであるが、オーストラリアの紙幣と比べたら、全然ダメ。足元にも及ばない。日本ほどのハイテクな国が、なぜ今更、紙で紙幣を作ることを選択したのか、理解に苦しむ。

 でも、プラスチックで作ったら、紙幣じゃないじゃん。
 プラスチック幣。略して、プ幣。
 プヘイ?
 うん。まぁそうなるよね。プ幣。プヘー、プヘー、プヘー。
 いくらなんでも、そりゃないよ。威厳のかけらもない。
 そうだな。やっぱ紙しかないかな。
 じゃ、今回も、紙ってことで。

 まぁ、こんなやり取りがあったかどうだか知らないが、せっかく、新しいプ幣を導入するチャンスだったのに残念です。プ幣になることを密かに期待していたのに。これでしばらくの間は、日本は紙幣のままだと言うことが決定的になってしまった。

 仕方がないので、次回作に期待しますよ。ホント、頼みますよ。

 でも、次回作が登場する頃は、全然違う世の中になってそうだ。お金は全部、電子マネーになってるかもしれない。電子貨幣。略して、デ幣。

 デヘ。

 デヘヘヘ。
 

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