マウスピース。
2005/09/12

 
 久々に歯医者に行った。治療そのものは程なく無事終了。しかし、それで終わらないのが歯科治療の常。他の歯も隅から隅まで点検され、歯茎や歯周ポケットやら色々調べられて。

 イトウさん、歯ぎしりします?

 ぬ?そりゃ、世の中悔しいことばかりですから。目の前で扉が閉まって電車が行っちゃったり、ドラゴンズがここぞと言う時に勝てなかったり、宝くじが一番違いだったり、歯ぎしりしっぱなしです。

 イトウさん、歯がヤバいです。クラックがピシパシに入ってます。

 え?ヒビだらけってこと?

 細かいヒビが沢山入っていて、例えば熱いものを食べてすぐに冷たいものを食べたりすると、ピキッっていくかも知れません。マウスピース作りましょうよ、マウスピース。噛み締めないようにするマウスピースってのがあるんですよ。

 ボクサーみたいな奴?

 ちょっと違うんですけどね。

 じゃ、いらない。

 え、でも歯の為には作ったほうがいですよ。

 うーん。

 さんざん迷ったが、マウスピースは結局作らなかった。しかし、怖ぇよ。熱々の坦々麺をズルズルすすって、冷たい氷水をグビッとやったらダメっちゅうことだ。

 本当は悔しくて歯ぎしりしているわけではないですからね。それは冗談なんですけど。集中力が必要な時にググッと歯を食いしばることが多いのだが、そのせいだと思う。細かい数字を扱ったり、絶対に間違えられない細かい作業をしたり、知恵を絞らなければならなかったり、そういう時にグッと噛むと脳が活性化するんですよ。シャキッとする。

 アスリートが競技で全身の力を振り絞る時に、グッと噛み締める為に、歯が痛むと言う話をよく聞くが、オレもアスリート並に食いしばっていたってことか。

 うふ。

 アスリートと一緒なんて、ちょっとカッコいいじゃないか。

 などと喜んでいる場合ではないか。歯が砕けたら困るし。やっぱりマウスピース作っておくべきだったかな。どうせならアスリートっぽいマウスピースがいいな。シンクロナイズドスイミングの選手が付けてるみたいなヤツ。

 え、それはマウスピースじゃない?

 うーん。じゃあ、やっぱりいらない。
 

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