ジンクス。
2007/02/07


 自分で作ったジンクスってありません?
 自分ジンクス。
 勝負パンツみたいな、そういうやつ。大事なことがある日は、必ず決まったパンツはく、みたいな。

 大事なプレゼンがうまくいった日の夜、風呂に入るためにパンツを脱ごうとしている時に、ふと、「あ、このパンツのおかげかなぁ。」って思っちゃって、で、別の大切な勝負の日に、そのことを思い出して、そのパンツはいたら、またまたうまくいっちゃって。で、勝負どころでは必ずお決まりのパンツをはくようになった、ってやつね。自分ジンクス。

 いわゆる、縁起担ぎとか、げん担ぎ、ってやつだな。こう言う、自分だけのラッキーアイテムがある人、結構多いんじゃないのかな。とりわけスポーツ選手とか漁師とか、勝負事を生業としている人や危険を伴う仕事をしている人は、こういう縁起担ぎをよくすると聞く。

 オレも、ここぞと言う勝負どころで勝負パンツをはいて、数々の苦境を乗り越えてきた。

 まぁ、こう書くと、まるでパンツがスゴいみたいな感じなんだけど、本当は、数々の苦境を乗り越えたのはオレ自身で、オレ自身が努力したからうまくいったのであって、スゴいのはオレなんだけどね。

 大切な勝負パンツなのに、オレは、そのパンツのことを特別扱いしない。日常のパンツのローテーションに組み込んでいるから、時々悲劇が起こる。明日が大切な日なのに、ふと気が付くと、今日はいているのが勝負パンツとか。まぁ、そういう時は、次の日も同じパンツをはく。

 大事なことが一日で終わればいいんですけど、数日にわたって大事なことが続く場合は、本当に困る。しかし、人間と言うのは、困ったときには知恵が出るもので、オレはこの苦境を、パンツを二重にはくことで克服することが出来た。勝負パンツを一枚しか持っていない人がいたら、ぜひお役立てください。

 ところで、この勝負パンツのような自分ジンクスとは別に、ふと、心の中にその場限りのジンクスっぽいことを思いついてしまうことがある。

 この角を曲がった先の信号が青なら、今日は大吉。

 この弁当の黒豆の数が偶数なら、何かいいことがある。

 このライターが一発で付いたら、宝くじに当たる。

 あの人と、三秒以内に目が合ったら、あの人はオレのことが好き。

 その場の思いつきなのに、悪い結果が出ると、ちょっと落ち込んでしまったりする。つくづくアホだなぁと、自分でも思うんですけど、でも、いい結果が出ると、ちょっと嬉しいんですよ。うわっほー、これで宝くじ当たるかもって。

 でも、思いつくのが、こういう平和的なことならいいんですよ。時々、ものすごい怖いことを思いついちゃって困ることがある。

 このゴミを投げて、一発でゴミ箱に入らなかったら、死ぬ。

 って、うわ。マジかよ。死ぬのかよ。それは困るよ。
 それで、ゴミを捨てる程度のことが、命がけの大勝負みたいなことになってしまう。手なんか震えちゃって。いろんなことが頭をよぎってしまって。いや、分かってるんですよ、ゴミがゴミ箱に入らない事ぐらいでは、死なないって。でも、死ぬって言われたら、外したくないじゃないですか。

 えいっ。

 っと、おっ。入った。やったー入ったよ。オレ、死ななくてもいいよ。

 そして、そんな時、はいているのは、やっぱり勝負パンツだったりする。
 

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